2016年01月10日

給与計算をアウトソーシングする場合

会社を経営されている方の中には、給与計算をどうするか、という悩みを抱えられている方が
少なくありません。

それもそのはず、給与計算というのは従業員を雇っていたら必ずしなければならないことで
あるにも関わらず、何の収益も生み出さない業務
だからです。
そして、人を採用して給与計算を担当させようにも、一人採用すれば月20万円以上の人件費は
かかります(業務は給与計算だけではありませんが)。

では、その面倒な給与計算を外部にアウトソーシングするとしたら、どこに依頼するのが
よいのでしょうか?






1.税理士
会社を経営されている場合、基本的に顧問税理士をつけている場合がほとんどです。
窓口を増やしたくない、という方にとっては顧問税理士に給与計算を依頼するというのも
一つの考えです。

ただ、デメリットとしては、労働時間の管理ができないということです。
さすがに、1日8時間、週40時間を超えたら割増賃金を払わなければいけないということが
わからないような税理士はいないと思います。
しかし、初歩的なところでは、代休と振休の違いがわからなかったり、法定内残業と法定外残業の
違いがわからない
税理士もいたりします。
また、週44時間制の事業所だったり、変形労働時間制を採っている事業所の場合は、所定時間内として
取り扱うべきところを、割増扱いにされて必要以上に給与を支払っているケースも
あるでしょう。

残業自体なく、給与額が毎月固定の場合などは税理士に依頼するのも良いでしょう。


2.社会保険労務士
言わずと知れた、労務管理のスペシャリストです。変形労働時間制を採っていたとしても
しっかり対応してもらえるという安心感があります(仕事柄、多くの社労士の方を知っていますが、
変形労働時間制が全然わかっていない人も多々いらっしゃいます…)。
また、昇降級に伴い、健康保険・厚生年金保険の月額変更手続きも遅滞なく行ってもらえるという
メリットもあります。

デメリットとしては、既に顧問社労士がいる会社であればいいのですが、そうでなければ
窓口が増えるという点があります。
また、年末調整に関して法定調書まで対応できないという点があります(年末調整自体、
税理士の独占業務だと税理士会と社労士会で揉めているという点もあります)。

確かに、年末調整は年税額を確定させる作業なので、税理士の方が適任に思えますが…。

社労士に給与計算を依頼する場合、顧問税理士と連携をうまく取ることができるように
きちんと紹介して、特に年末調整のときはスケジュール感などをしっかり共有する必要があります。
窓口が増えても、きちんとした形にしたいという方であれば、社労士に依頼された方が
良いでしょう。


3.代行業者
給与計算自体は特に資格が必要な業務ではありませんので、それを専門に取り扱っている
代行業者も多々存在します。
基本的には、料金が比較的安いという印象がありますが、専門知識を有しているわけでは
ありませんので、あまりお勧めできるものではないと思います。

また、年末調整は一切タッチできない(税理士は間違いなくできますし、社労士も給与計算を
受託していれば法定調書等を除き、年末調整はできると聞いたことがあります。税理士会と
社労士会でやりあっているとはいえ、当面は業法違反として摘発されるような流れには
ならないのではないかと思います)ので、そういう面でも手間が増えます。

中には、給与計算、記帳代行の結果、そのまま申告まで行ってしまう業者もいるようです。
(残念ながら、名義貸しを行っている税理士も未だいるようです)

摘発された場合に、会社まで被害を受けることはないと思いますが、期限が迫っているときに
摘発のタイミングが重なり、誰も対応できないということになってしまうリスクも
ありますので、
そういう業者には依頼しない方が良いと思います。


弁護士・税理士・社労士のすべてに顧問をお願いできるような会社であれば、それぞれの
専門分野は各士業に任せた方がリスクは減ります。しかし、その分費用は増えます(といっても、
会社の規模にもよりますが、一般的な中小企業であれば、その3士業すべてに顧問を依頼しても
1人雇用するよりも費用は少ない
と思います)。
外部の専門家に依頼した方が、計算の間違いもなければ、責任も分散します。
コストと合わせて事業運営上のリスク等を総合的に考えて検討するようにしましょう。
posted by 気まぐれなFP at 13:46 | マネー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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